気づく力
先日ご紹介した新勝寺。
その美しい山道を歩いていると、
ある仏像の前が、スポットライトのように照らし出されていました。
その印象的な演出に、引き寄せられるように近づいてみると、
捧げられたお水に、葉っぱが1枚、寄り添っていました。
そのスポットライト具合が出来過ぎていて、上を仰ぎ見ると、
木々の葉の重なりのすき間から差し込む光が、
ちょうどスポットライトのように照らし出していました。
そのタイミングでなければ出会えなかった、美しい奇跡。
お水を捧げられていた仏像は、千手観音でした。
私達には、全ての現実が見えている訳ではありません。
でも、ふと、何かに気づく時があります。
そんな時は、何かしらに気づくサインであることが多いので、
私は、つぶさに目の前の現象を見つめるようにしています。
新勝寺、千手観音、水、供物、葉、光、、、
何に気づけと言われているのか、
何を観る必要があるのか、
その時、沸き起こる感情や記憶はあるか、
その時、誰を想うのか、
等々、
感じることや気づくことは、色々あるのですが、
私達の目に映るものは、この世界の事象のほんの一部に過ぎないと、
気づいていることが大事な気がします。
その中でも、
今、自分が観ているものの意味を考える。
全てを見ている訳ではない、私の目を通して、
今、世界が何かを伝えてきている。
そう、観るようにしています。
気づく力を自分の内に持っていることは、
内観と呼ばれ、その力を自身の内に持つことは、
自分への信頼に繋がります。
他者と自分を比べることほど、愚かなことはありません。
私自身、たまに比べてみたくなることもありますが、
そんなことをしていたら、人生はあっという間に終わってしまいます。
自分の感じていることを軸に生きることができたら、
とても健やかに、心穏やかに、生きられる気がします。
私は、心穏やかに、全うする道を選びたいと思います。
皆さんも、ぜひご一緒に。